僕たちが進めている「ウォーターレスコスメで、美しさと地球の未来を。」という取り組み。関われば関わるほど、その奥深さに「なるほど!」って唸ることばかりなんです。最初は、美容成分がギュッと濃縮されていて肌にダイレクトに届くとか、防腐剤フリーで敏感肌にも優しいとか、そういう分かりやすいメリットに目が行きがちでした。もちろんそれも本当に素晴らしいことなんですけど、最近、僕が個人的に一番「これは革命的だ…」って感動しているのは、実はもっと地味で、でも地球にとってはものすごく大きな意味を持つポイントだったりします。それは、製品が皆さんの手元に届くまでの「旅」の話。つまり「輸送」についてなんです。
僕が衝撃を受けたのは、ウォーターレスコスメが「輸送効率を劇的に改善する」という事実です。普段僕たちが使っている化粧水やシャンプー、その成分のほとんどが「水」だって知ってましたか? 製品によっては80%以上が水なんてこともザラにあります。つまり、僕たちは有効成分と一緒に、大量の「水」を工場から倉庫へ、倉庫からお店へ、そしてお店から家へと、トラックや船や飛行機で運んでもらっているわけです。この「水を運ぶ」という行為に、どれだけのエネルギーとCO2が排出されているかを考えると、ちょっとクラクラしちゃいますよね。でも、ウォーターレスコスメ、例えば固形のシャンプーバーならどうでしょう。最初から水を含んでいないから、驚くほど小さくて軽い。あるデータによると、固形製品は液体製品に比べて輸送時の排出ガスを最大で90%も削減できる可能性があるそうなんです。これって、ものすごいインパクトだと思いませんか? 自分の髪をケアするアイテムを選ぶだけで、世界の物流から生まれる環境負荷を減らすことに、間接的に貢献できる。そう思うと、なんだか自分の選択がすごく価値のあるものに思えてくるんです。
この話、最初は「ふーん、そうなんだ」くらいだったんですけど、ある日スーパーで2リットルのペットボトル飲料を6本入りの箱で買ってみて、その重さにヒーヒー言いながら家に帰ったときに、ハッとしました。「あ、これだ」って。僕が今、こんなに苦労して運んでいるもののほとんどは「水」だよなと。もしこれが超濃縮された粉末や固形で、家で水に溶かすだけだったら、どれだけ楽で、エコだろうって。化粧品も全く同じことなんですよね。今まで僕たちは、肌や髪に良い成分のためじゃなく、それを溶かしている「水」を運ぶために、多くのコストとエネルギーを払っていたのかもしれない。そう気づいてから、身の回りにある商品の裏側の成分表示を見て、「水」が一番最初に書かれているのを確認するのが癖になっちゃいました。そして、その度に「この水を運ぶ旅」を想像して、ウォーターレスという選択肢の賢さを再確認するんです。
もちろん、製品そのものの使い心地や効果が一番大切なのは言うまでもありません。でも、その製品がどんな旅をして自分の元に届いたのか、その背景にまで思いを馳せることができるのが、ウォーターレスコスメのもう一つの魅力なんだと僕は思っています。一つの小さな固形石鹸が、世界の大きな物流システムにまで影響を与える可能性があるなんて、ロマンがありますよね。僕たちの小さな選択が、地球の未来を変える大きな一歩になる。この素晴らしい考え方が、もっともっと多くの人に届いて、当たり前の選択肢になる日が来るのが本当に楽しみです。僕も、このムーブメントの一員として、製品の良さはもちろん、その裏側にある「見えない価値」を、自分の言葉で伝えていけたらなと思っています。